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column 住まいのコラム

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2022/07/17

坪単価と体積(空間)単価について

坪単価と体積(空間)単価について


皆さん、こんにちは。
 

 モコハウスは、兵庫県・大阪府を中心に、高気密・高断熱住宅の注文住宅に取り組んで30年以上、本当に快適な住まいをご提供することが使命と考える建築会社です。


 

建物価格の表現方法のひとつ:坪単価

 昔からある「坪単価」という表現。
40年ほど前に、とある住宅展示場で「つぼいくら?」とお客様から聞かれた女性従業員の方が、「どの壺ですか?」と真面目に答えたという話を聞いたことがあります。あまりにも可笑しくて、今でもよく覚えています。全くの余談ですが、面白いと思いませんか^^

坪単価という表現は、ひと坪≒畳2枚分の広さを基準としたものですから、和室が主流だった時代から使われていたものだと推察いたします。一方、近代では和室がない家も増えていることを考えると、少々、違和感を感じざる負えません。


また、和室が主流だっと頃の建物は、「田の字型プラン」という言葉の通り、和室を障子や襖などで一部屋ずつ区切り、部屋数を沢山取ることが優先されていた時代だったといえます。
 

このような時代に使われていた「坪単価」とう表現は、生活スタイルの多様化が進んだ現代、建物価格を表現するには多くの無理があると考えています。


 

坪単価では誤解される可能性がある

 近年、高断熱高気密化が進んだ建物では、吹抜けを設けたり、壁や扉を少なくして空間を広々と共有するプランニングが多用されるようになりました。

このような建物同士の工事価格を、昔ながらの坪単価で比較することが難しいものとなります。
以下でその理由をご紹介いたします。

 

■前提条件:建物の内外装及び設備仕様、断熱気密性能はすべて同じとして計算
 

モデルケース1
 

建物A:1階60.00㎡(18.15坪)の総二階の建物の延べ床面積は120.00㎡(36.30坪)、体積(居住空間)300㎥、建物の工事費2,500万円

この建物の坪単価:68.87万円(2,500万円/36.30坪)
 

建物B:1階は60.00㎡で、2階が30.00㎡(吹抜け面積30.00㎡)の建物の延べ床面積は90.00㎡(27.22坪)、体積(居住空間)​​​​​​300㎥、この建物の工事費2,300万円(2階の部屋数が少ないことから単純に200万円安価とします。)

この建物の坪単価:84.50万円(2,300万円/27.22坪)
 

∴建物Aと建物Bの坪単価の差額:15.63万円・・・外壁や屋根に囲まれた建物は同規模にも関わらず、坪単価で表現すると15万円以上もの差額が生じます。


 

モデルケース2
 

建物C:平屋100.00㎡(30.25坪)の平屋、体積250㎥(平均天井高2.5m)、建物価格2,500万円

この建物の坪単価:82.64万円(2,500万円/30.25坪)

建物D:平屋100.00㎡+ロフト30.00㎡(法床面積には含まず)、体積350㎥(平均天井高3.5m)
建物価格2,800万円(ロフトを設けたり、屋根が高くなることから300万円増額)

この建物の坪単価:92.56万円(2,800万円/30.25坪)

∴建物Cと建物Dの坪単価の差額:9.92万円

法床面積が同じにも関わらず、坪単価表現すると約10万円の差額が生じます。


 

 以上のように、床面積が同じでも坪単価で表現すると大きな違いになることが多々あります。
では、坪単価が高い建物が割高な建物なのかというと、そうではないことがほとんどなのです。
そこでより違和感が少ないと感じる計算方法を、以下でご紹介いたします。

 

比較するには、体積(空間)単価が分かり易い


 では、上記のケースを体積単価(小数点3以下四捨五入)に置き換えてみます。
 

建物Aの体積単価:8.33万円(2,500万円/300㎥)

建物Bの体積単価:7.67万円(2,300万円/300㎥)
 

 坪単価計算では、建物Bの方が建物Aよりも15.63万円高かったのですが、体積単価では逆に、建物Bの方が安価になります。建物価格が安価な建物Bの方が単価的にも安価になるのが自然だと思いませんか?

 

建物Cの体積単価:10.00万円(2,500万円/250㎥)

建物Dの体積単価:8.00万円(2,800万円/350㎥)
 

 坪単価計算では、建物Dの方が建物Cよりも9.92万円高かったのですが、体積計算では逆に、建物Dの方が安価になります。同じ床面積でも、ロフトがあったり天井が高くて開放感がある方が総額は高くなりますが、体積(空間)で表現すると割安になります。

こちらも、感覚的に自然だと思いますが、いかがですか?

以上のように、坪単価の表現とは全く逆の結果となりました。


 

普及は難しいこと

 この体積単価(居住空間)の計算は、現実的には一般の皆さまや業界に浸透することは難しいことだと思います。体積に置き換える作業が必要となり、特に坪単価表現が浸透し過ぎているともいえます。

また、この計算方法が「正しい」というつもりもございません。
この記事をお読みいただいた皆さまが、今までとは少し視点を変えて、建物価格を眺めていただけることができたと思っていただければ嬉しいです。

今回も、最後までお読みいただき有難うございます。

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