COLUMN 住まいのコラム
38℃越えの猛暑のとき、温度交換効率について(24時間換気システム)
皆さん、こんにちは。
モコハウスは、兵庫県・大阪府を中心に、超高断熱高気密住宅の注文住宅に取り組んで30年以上、本当に快適な住まいをご提供することが使命と考える建築会社です。
本日、令和4年7月1日、川西市にある多田モデルハウスでは38℃越えという猛暑日となりました。
モデルハウスの空調はエアコン1台(14帖用)で冷房中です。
このデーターは、本日、38℃を超えたときに記録した温度データーです。
こんな猛暑のときでも、24時間換気システムは働き続けて、2時間に1回程度、室内と屋外の空気を入れ換えてしまいます。勿体ない感じがするのではないでしょうか。
では、ここから本題に入ります。
地熱を利用した第1種全熱交換型換気システムとモコハウスの相性が良い
モコハウスが採用する24時間換気システムは、マーベックス社製の澄家DS-Sという温度交換率90%の能力をもち、温度交換後に、地熱の影響を受ける基礎内の空間に外部の空気を先ずは取り込み、その後、室内の床に設置した開口部から給気する換気システムになります。
外気→温度交換→基礎内(地熱の影響)→室内に給気する流れです。
本日のように外気温度が38℃で室内温度が27℃だった場合、もし熱交換しなければ、直接、38℃の空気が室内へ入ってくることになります。これは避けねばなりません。
一方、温度交換率90%のシステムでは、38℃の空気温度が28.1℃(38℃-(38℃-27℃×0.9))になってから室内側に給気されることになります。熱効率が良いものとなります。
ところが実際、地熱の影響がある基礎内ですから、床の開口部(吸気口)から流入する空気の温度はもっと下がることになります。温度交換効率にすると100%以上となります。
その証拠がこちらです。実際に、実測しました。
まず、基礎内(床下)から室内への吸気口は2か所あります。
多田モデルハウスでは、リビングと玄関ホール部分に設けています。
こちらです。
この床に取り付けた2か所の開口部(ガラリ状の部分)から新鮮な空気を室内に取り入れます。
今回、この2か所から流入する空気の温度を計測してみました。以下の画像です。
計測方法は、流速、温度計用の段ボールで作ったカバー(手作りで、綺麗でなくてすみません。)とKANOMAX製の流速温度計で測定しています。
リビング側の吸気口からの空気温度25.2℃
玄関ホール側の給気口からの空気温度25.8℃
このタイミングの室内の平均温度が26.42℃ですので、床の吸気口からの空気温度の方がこんなに低温なのです。
計算上、温度交換率が100%以上という意味がお分かりいただけたでしょうか。
ちなみに、リビングから排気されている空気温度は、26.4℃でした。
以上です。
この換気システムを使うと、夏場の熱損失が無いことになり、猛暑のときでも換気した方が温熱環境は安定しやすくなります。超高断熱高気密の建物とは、とても相性が良い換気システムです。
今回も、最後までお読みいただき有難うございました。
とても優れたシステムだと思います。