COLUMN 住まいのコラム
モコハウス・厳寒における、0.69W/㎡・Kの実力は?(その2)
昨年末、今年初めにかけてM様、I様邸の2邸のお引渡しがありました。2軒ともモコハウスで冬の寒さを初めて体験されました。
お二人ともご感想は、やはり「暖かい!」でした。
M様はペットとともに生活されていますが、家全体が暖かく猫ちゃんが以前と比べて元気になったと仰っておられました。
I様は「家の中で各室間の温度差がないということが、こんなに気持ちよく、快適なものだということが初めて理解できました」と仰っておられました。
住んでみて、とても「心地が良い」というのがお二方のご感想でした。
さて、前回12月16日のブログでもモコハウスの宝塚山手台モデルハウスの温度環境をご紹介をしましたが、今回は温度データロガーに記録されている 連続データーから、一日の平均温度が一番低かった12月29日の状況をご報告します。(もっと寒くなるのを待っていたのですが、今年に入ってからは12月 29日より寒い日がまだ記録されていません。)
当日の平均温度は0.0℃ですが、最低温度は日の前の午前6時のマイナス3.2℃でした。その後お昼になっても温度が上がらず、結局その日の平均温度が0.0℃になったのだと思います。
その日の1階キッチンの平均温度は22.4℃、2階ファミリールームの平均温度は23.6℃と記録されています。(各測定点とも、北側の部屋です)
モデルハウスは土日しか人がいませんし、冷蔵庫の発熱もないし調理もお風呂も沸かしていません。したがって生活による発熱がないので、実際に人が住むようになると、人からの発熱も含め今より温度は上がるはずです。
また現在モデルハウスでは、蓄熱ヒーターの放熱ファンを常時運転にしていますが、人が生活するようになると、その人の生活スタイルに合わせて放熱ファンのタイマー設定ができますから、電気代の節約が可能になります。
快適さを感じる温度には、個人差があると思いますが、私の場合は(肌着は半袖のTシャツ、ズボン下は無し。上にYシャツを着ている。)昼間の室温は 22℃前後あれば快適だと感じます。省エネを考えると、それにセーターでも羽織ってやると、室温を20℃位まで下げても快適を感じると思います。
北海道のように真冬に室内で半袖一枚で過ごすというのは、エネルギー不足の今いかがなものかと思っています。セーターを一枚羽織るくらいでは肩も凝らないし、そんなに窮屈感もないと思いますが。
尚夜間(寝ている時間)の快適温度ですが、私の場合冬用のパジャマを着て、冬用の掛け布団で寝ていますので、17℃程度が快適に熟睡できる温度です。寝室温度20℃近くでパジャマを着て布団をかぶっていると、少し暑くて布団を跳ねて足を出さないと暑く感じます。
冬の、お客様ごとの体感快適温度には個人差があります。
でも、関西地区では空調機器1台分で、全館を24時間、23℃前後の室温を保つことができれば、断熱気密性的には十分合格ではないかと思います。(そんな家はないに等しいが)
そこで気になる、暖房器のランニングコストですが、下記にデーターを張り付けておきますが、平均外気温度が0.℃/日の日が30日間連続し、全館の 室内温度を一日中22~23℃に保ったと仮定し、6.0KWの深夜電力利用の蓄熱ヒーター一台で暖房したとき、下記のように13.363円/月となりま す。(値上がりした深夜電力の電気代で換算)
しかし、実生活になると、室内からは生活熱を発生するし、夜間寝ている間の室温23℃設定はもったいないし、この地区で30日間一日の平均温度0℃ が連続するというのはあり得ないし、実際は8000円~9000円/月程度あれば24時間全館を快適に保つことができると推測できます。(この金額は宝塚 モデルでの実測値で、家の規模、間取り、立地条件、Q値、設定温度によって異なるとは思います。)
尚、電気代は蓄熱ヒーターに直接接続した電力センサ(中国計器工業製、省エネナビCK-5)のデータ換算から換算しています。
このコストで、各室間の温度差もほとんどなく、ヒートショックのリスクからも解放され、健康で快適な、心地よい生活を過ごすことができれば、安いといえるのではないでしょうか。
I様のおっしゃった、「家の中で、温度差がなく暖かいということが、こんなにも気持ち良く、快適だということが初めて理解できました。」という言葉が超高性能・高断熱住宅のすべてを表しています。
■宝塚山手台モデルハウスの12月29日の温度データ
■電力測定器「省エネナビ」