COLUMN 住まいのコラム
猛暑時のエアコンの働きについて
皆さん、こんにちは。
モコハウスは、兵庫県・大阪府を中心に、高気密・高断熱住宅の注文住宅に取り組んで30年以上、本当に快適な住まいをご提供することが使命と考える建築会社です。
今回は、外気温度が35.9℃(兵庫県川西市多田モデルハウス)まで上昇した8月4日(水)のエアコンの働きについてのお話です。堅苦しい話ですが、ご興味を持たれた方はご一読ください。
徐行運転中のエアコン
エアコン1台(定格冷房能力4.0KW(木造14帖用)温度設定:26℃、風量自動)で全館冷房中の多田モデルハウス。温熱環境と消費電力のデーターを基にお話しいたします。
午前10時、外気温度は31.8℃(相対湿度56%、容積絶対湿度HV18.71g/m3)まで上昇していますが、外気の熱影響を受けにく室内ではエアコンはまだ徐行運転の状態です。
その根拠はこちらです。
消費電力量のグラフをご覧ください。
まだ本気モードではないことがお分かりいただけると思います。
それでも室内の空気温度は、エアコンの設定温度(26℃)近辺を保っています。
このようなタイミングではエアコンはあまり可動せず除湿が進みませんので、室内の相対湿度は下がり難いタイミングとなっています。
そんな中、ロフトの壁掛エアコンから一番遠くにある浴室は他のスペースと最大0.8℃しか温度差がありませんので、外皮熱還流率0.22W/㎡・K、相当隙間面積0.1c㎡/㎡の実力だと言っても良いのではないと思います。
■午前10時の温熱環境■
エアコンが本気を出した結果
午後2時頃の外気温度は、この日の最高気温の35.9℃まで上昇しました。
消費電力量のグラフでも本気度をご確認ください。
午前10時の4倍程度、電気を消費しているタイミングです。
本気を出しているタイミングでは、相対湿度も相当下がっています。
以下の間取り図でご確認ください。
エアコンで除湿された空気が全館に行き渡っていることが見て取れます。
浴室は少々温度が上がってはいますが、きっちり相対湿度が下がっています。
ここまででお気付きでしょうか?
外気温度が上昇するほどエアコンがより働らき、室内の除湿がすすむことから体感的に快適になる傾向があるということです。
この室内の温熱環境をジックリとご覧いただければ、そのことがご理解いただけると思います。
■午後2時の温熱環境■
この日の消費電力は?
この日、一日の消費電力は5.777KWでした。
電気代に換算すると、156円/日(1KWあたり27円として)になりました。
ちなみに1ヶ月の間、毎日この猛暑が続いたとして4,680円/月(156円×30日)です。
最後に、家の基本的な性能を高めれば、もちろん太陽光のコントロールも必要なことは言うまでもありませんが、壁掛けエアコン1台でこのように快適な家をつくることが可能です。
是非一度、ご自身でご体感されてみてください。
今回も最後までお読みいただき、有難うございました。