COLUMN 住まいのコラム
社長ブログより 「蓄熱による輻射冷暖房」
熱の伝わり方には3種類あります。1対流、2輻射、3伝導による3つです。
室内の冷暖房に利用されるエアコンは気流(対流)によって熱を伝え、
灯油ストーブ・薪ストーブなどは一部は気流(対流)も利用しますが
基本的には輻射によって、床暖房などは(一部輻射にもなるが)
基本的には伝導によって熱を伝えます。
温度の伝え方にはそれぞれ一長一短ありますが、
エアコンの場合は気流が届くか届かないかで温度差が出来ます。
快適な温度環境を作るのは輻射によるものが良いとされています。
暖房としてはオイルヒーターなどの輻射熱を利用する暖房器具がありますが、
それだけでは一般的な住宅では家全体を温めるのは不可能です。
しかし家全体の暖熱・気密性能が優れていると、
ある発熱体(例えばエアコン)から発生した温熱・冷熱が
外皮(床・壁・屋根面)から逃げようとする熱をその断熱力によって遮ります。
そうするとその逃げれない熱を外皮(内装に使用する石膏ボードなど)が
溜め込み床・壁・天井を含む内装材全体が蓄熱をすることになります。
すると蓄熱した内装材表面からその相当温度の輻射熱が室内に放射されます。
モコハウスは非常に優れた断熱力を持っているので、
エアコンから発生する温度と同じ温度になるまで内装材が蓄熱し、
室温とほぼ同じ温度の輻射熱を発生させます。
モコウスでは以前に何度も書いていますが、
極寒の時でも床・壁・屋根面・ガラス面を表面温度計で測定すると
ほぼ室内温度と同じ温度を示します。
つまり室内温度とほぼ同じ温度が体感出来る訳です。
しかし普通は多分、床や壁面の表面温度は室内の空気温度より2~4℃程度低くなっているので
冬場に室内温度が21℃を示していても実際に体感できる温度としては
19℃程度になってしまいます。((21℃+17℃)÷2=19℃)
更に前回に書いたように、モコハウスは
隙間面積を示すC値が0.1㎠/㎡という超高気密性能を持っているので
隙間風の侵入による壁面近くの温度の降下を防ぐことにもなります。
特に冬季においては、エアコンからの対流や床暖のように伝導ではなく、
陽だまりのようにほんわかと温かい家全体からの輻射による暖房はなんとも心地の良いものです。
夏はこれと真逆で、高温の外気を外皮で遮り、エアコンからの冷熱を内装材が蓄熱し、
家全体から冷輻射熱を発生させることになります。