床暖房についての考え方は色々とあるとは思いますが、結論的に、モコハウスでは決して快適で良い方法だとは思っていません。
勿論、ケーバイケースですが、例えば床暖房が当てはまるケースとは住宅の断熱・気密が良くない場合です。良くないレベルとは、住宅エコポイントをⅣ地域仕様基準(次世代省エネ基準)で取得できる場合も含めてです。
つまり、住宅の断熱・気密の性能が良くないため、床暖房の輻射熱だけでは室温が上がらないような住宅の場合には適していると言うことです。床からの輻射熱で室温が上がらないので、床暖房の熱の伝導に頼らなければならないからです。
熱には3つの伝わり方がある
ご承知のように熱には伝導、輻射、対流と3つの伝わる方法があります。
日常体感できるのは湯タンポのように直接足に触れさせて熱を感じさせる伝導熱、太陽から感じる熱のように何の媒体もないのに暖かさを感じる輻射熱、エアコンの風に乗って伝わってくる対流熱を思い出していただくと解りやすいと思います。
モコハウスのような高性能な住宅になると、敷設する面積にもよりますが、床から放出される熱量によって室温がそれなりに上昇しますので、それに加えて足裏からの伝導熱を受けるとむしろ不快な暑さを感じてしまうのです。
断熱性能が良ければ床暖房は不快なものに
因みにモコハウスでは最近、暖房には深夜電力利用の蓄熱ヒーターを使用しています。延面積30数坪程度の住宅なら6KW程度の蓄熱ヒーター1台で、勿論間取りにもよりますが、建物全体を24時間中18℃~22℃程度の室温にキープします。
高性能住宅に床暖を敷設した場合のイメージは、快適室温20℃に加えて、更に床から足裏への熱の伝導(熱源にもよるが、床の表面温度25℃~35℃)が加わった場合を想像していただけると理解しやすいと思います。
厳寒期に室温が20℃あれば結構快適なのに加えて、床暖の敷設は不必要と言うよりむしろ不快な代物ともなってしまいます。結論的に言うと住宅の性能が良ければ、床暖は不快な不要物と言っても過言ではないのです。
温度差の少ない室内空間づくりが快適な住まいをつくる
又、一般的に床暖房の場合、通常は16~18畳程度のLDK一部屋に敷設されていて、その部屋だけを、そこにいる時間帯だけ暖めるという方法がとられています。
何故ならそもそも、床暖で建物全体を暖めるという発想がなく、仮にそうしようと思うと、高額な敷設費用とランニングコストが掛かってしまうからです。
だから床暖に適した家とは逆に考えると、敷設した部屋だけがを暖かく、一歩その部屋の外に出ると2階の部屋やトイレ、脱衣室、浴室のようにとんでもない寒い部屋が待っている家ということになります。本来は暖房方式云々よりも、住宅の性能を云々する方が正論なのです。
つまり、床暖の快適さとモコハウスの快適さでは発想の尺度が余りにも違いすぎるのです。
<参考コスト:*ガス床暖房の場合、16畳で敷設費用が45万円程度、ランニングコストが1日8時間使用したとして設定条件にもよりますが、8000円/月程度ではないでしょうか。
*深夜電力利用の蓄熱ヒーター6KWの場合、本体及び引込み工事費も含めて税込30万円程度です。ランニングコストはこれも設定条件によりますが平均的には8千円~1万円/月程度ではないでしょうか。>
金額だけを比較すると、イニシャルコストは床暖の方が高く、ランニングコストは蓄熱ヒーターの方が少し高いかも知れません。しかし、前提条件が床暖の限定した部屋を一定時間だけ暖房することに対して、モコハウスの蓄熱ヒーターは家全体を24時間暖めるという大きな違いがあります。
因みに、部屋ごとの急激な温度差は、血管の急激な収縮等による健康被害にとても深刻な影響を及ぼします。
人に普遍的な快適さを!
色々と書きましたが、問題はあっても床暖房の熱伝導による快適さに頼らざるを得ない住宅がほとんどなのが現状なのでしょう。
全てについて先進的な技術を持つ日本で、住宅だけがなぜこんなにお粗末なのかとても疑問です。前回にも書いたように世界との技術競争の必要がないことや、政府の無策がこの事態を招いているのでしょう。
私は、日本の基準などにとらわれないで、人間に普遍的な快適さを与える家とは何かを考えて、家を作って行きたいといつも思っています。
「初夢ではなく常の夢、いや夢ではなく現実の歩み」としてです。
モデルハウスに来場されるお客様のなかには、床暖房に付いてのご質問が多くあります。回答は上述の通りです。










